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【会見レポート】初音ミク×中村獅童×澤村國矢「超歌舞伎」がいよいよ京都南座で初お目見え!
2016年より松竹と株式会社ドワンゴが共同製作し、ニコニコ超会議で公演を重ねてきた超歌舞伎が歌舞伎発祥の地、京都・南座での「八月南座超歌舞伎」の上演が決定し、NTTと松竹による製作発表が行われました。NTTと松竹が取り組むICTを用いた新たな歌舞伎興行の第一弾です。日本の伝統芸能を代表する歌舞伎とNTTの研究所が研究開発した超高臨場感通信技術「kirari!」を用いた分身の術など最新のテクノロジーが融合した全く新しい歌舞伎で、先進的な取り組みが高く評価され数々の賞を受賞しています。
NTTと松竹では、2016年よりICTによる新たな歌舞伎鑑賞の提案を目指して共同実験を進めてきました。
・2016年5月:ラスベガス歌舞伎公演の舞台映像を日本にリアルタイム伝送。臨場感溢れる観劇体験の実施。
・2017年〜18年:日本国内の各地域での観劇機会の拡大を狙い、バーチャルで歌舞伎俳優が目の前で演じているような臨場感ある上映作品「歌舞伎シアター バーチャル座」を開発。
・2017年11月:京都市・宮川町歌舞練場での舞台映像をリアルタイム伝送し、先斗町歌舞練場で演じるリアル俳優とバーチャルな俳優が共演する世界初の舞踊「虚実共演伝送舞踊−京結夢現連獅子」を実施。
これまでの成果をさらに進めて、本年度より2021年度までの3年間、実際の歌舞伎公演等におけるICTの活用を深化させた、新たなエンタテインメントビジネスの実現を目指していくことを発表しました。「八月南座超歌舞伎」は、その第一弾公演です。超歌舞伎は、大人気のバーチャルシンガー初音ミクとコラボし、ペンライトを振る観客参加型で舞台と客席が一体化した光の空間は圧巻です。歌舞伎の枠を超えて多方面で活躍する、子供にも人気の中村獅童が出演します。
初めて南座で開催される「超歌舞伎」は、通常公演に加えて、8月の夏休みシーズンに地元家族や国内外の観光客の方がご覧いただきやすい料金と上演時間のリミテッドバージョン(別配役)も上演。初演時より敵役として高い評価と人気を獲得した澤村國矢がリミテッドバージョンでは主演を務めます。その製作発表の模様をお伝えします。
歌舞伎を見たことのない若者を振り向かせるのは中村獅童の使命
歌舞伎の聖地でもある京都・南座で新しい芝居ができるということをうれしく思っております。絵本を題材にした「あらしのよるに」という新作歌舞伎もつくりましたが、その初演は京都の南座でした。デジタルとの融合「超歌舞伎」を南座でできることを本当にうれしく思っております。歌舞伎を見たことのない若者を振り向かせるのは中村獅童の使命だと思っておりますので、伝統を守りつつ革新を追求するスタイルをこれからも貫きたいと思います。
「超歌舞伎」でサブカルチャー好きの若者と触れ合うことができて、いつのまにか皆も掛け声をかける”大向こう”が上手になっていて、NTTさんを電話屋と呼ぶ屋号もできました。出演者一同も感動して最後は涙涙で何ともいえない、毎年毎年燃え尽きるほどの感動があり、その感動を再び京都・南座の芝居でつくることができたらと思っております。
リミテッドバージョンで主演を務める澤村國矢
初演の2016年から、超歌舞伎で中村獅童さんをはじめ初音ミクさんと、敵役として出演させていただいております。4年目の今年、この夏1ヵ月間、京都でさせていただき、新しい南座へ初めて行かせていただきます。このひと月で超歌舞伎がどのようになるかというのが今から楽しみであるのと同時に、今おっしゃっていただきました通り、8回の公演があるリミテッドバージョンで、今まで獅童さんが主演をなされてお客様を燃え上がらせたあの魂を引き継いでやらなければならないプレッシャーに押しつぶされそうになっておりますが、皆様の力をお借りしてこの8月、一カ月を無事に乗り切り、全身全霊で頑張りたいと思います。
松竹の安孫子正副社長「先人がつくりあげた歌舞伎を後世に伝えていくことと、その時代に新しい歌舞伎を作っ
そんな中、NTT様とご縁があり、いろいろとお話をさせていただき、松竹の歌舞伎とNTT
今年4年目で毎年春先に内容を変えて超歌舞伎の公演をしてまいりました。その公演をご覧いただいた方にはお分かりになるかと思いますが、歌舞伎という
本公演は「超歌舞伎のみかた」の次に「お国山三當世流歌舞伎踊」でバーチャルの世界を使いまして新し
南座は新しく開場してから、インバウンドのお客様や、より多くの若い人に来ていただこうと、ナイトエンターテインメントを心がけて一年間の運営をしております。ちょうど5月は、舞台から客席の上まで1つの空間にして南座ミライマツリという催しです。昼のお客様と夜のお客様と、別々に来ていただく観点で製作しています。超歌舞伎ではナイトエンターテインメントとして「今昔饗宴千本桜」1演目のみのリミテッドバージョンを設けました。敵役で人気者の澤村國矢さんが獅童さんの役を、國矢さんの役を獅一さんが演じます。獅童さんには口上を行っていただきます。従来の歌舞伎ファンの方、これから初めて歌舞伎を見ていただく方、外国の方、いろいろな方を対象にした総合的なパフォーマンスです。ぜひ、より多くの皆様に歌舞伎とデジタルが融合した新しいパフォーマンスをお楽しみいただければと思います。
NTTの川添雄彦取締役研究企画部門長「目指すは、本当の感動を伝える技術の実現」
松竹様とは2016年からICTを活用した新しい歌舞伎の取り組みを進めています。最近、テレビの世界では4K 8Kというとても解像度の高い綺麗な映像技術開発が進んでいますが、本当の意味で感動を伝える、もっと新しい技術があるのではないかと研究開発を進めてまいりました。目指しているのは、その場にいるような感覚や感動を遠く離れた場所でも感じることのできる技術を実現したいと思っています。技術があるだけではダメでその技術を使う、歌舞伎という伝統文化との新しいコラボレーションなくしては皆様に見える形で見せることができません。
松竹様におきましても歌舞伎を新しいお客様に知ってもらう、歌舞伎に親しむことのなかった若い人たちにもおもしろさをご理解いただくことを求めているということを知りまして、ぜひご一緒させていただくと素晴らしいものができるのではないかと、NTT・松竹パートナーズという枠組みで、超歌舞伎を3年間商業公演として始めることになりました。超歌舞伎で、最初の頃は技術がこなれていなかったため、獅童さんや皆様にはご不自由をおかけしましたが、今はその技術をご理解いただいた上で、ICTと歌舞伎はマッチすることを知っていただきました。その後、技術もどんどんと進展して、ああいうこともこういうこともできるのだと、一緒にトライしているところです。日本最古の京都・南座で我々の新しいICT技術を活用して、色々試せることは貴重な機会だと思っています。さらに、技術を進化させてより楽しいもの感動できるものを一緒に作っていけたら幸いです。まだまだ技術は進化しますし、歌舞伎もますますカブいていくのだと思っています。ご期待ください。
左から松竹の安孫子正副社長、澤村國矢、中村獅童、NTTの川添雄彦取締役研究企画部門長
ご挨拶に続き、質疑応答が行われました。
歌舞伎を若い人に伝えていく中で、超歌舞伎ではどのような手ごたえを感じていますか?
獅童:舞台袖でスクリーンを見ているのですが、初演ではなかったことが起きています。
南座という劇場だからやってみたいことは?
獅童:今年で4回目を迎え、劇場バージョンの超歌舞伎ということで、新しい試みや花道の使い方など、
ミクさんは今、踊りのお稽古を一生懸命なさっていて、
インバウンド対策で新しく取り入れる技術や、今後、エンタテイメント分野で今回の知見をどう活かしていくのか。
川添(NTT):インバウンド対策に関する技術をご紹介します。NTTは電話
今回の取組でわかったのは、何をもって感動するのか。
南座は顔見世興行が冬の名物ですが、それに対して超歌舞伎は夏の名物になればいいなと思いますが、
獅童:8月は暑いですから、お客様にお越しいただくのが大変です。
國矢:「超歌舞伎を8月の恒例に」という言葉をいただいて、
2016年から回数を重ねて、実際に演じられて、
獅童:最初は、デジタルと歌舞伎のアナログの融合ということで、
感じることは、伝統・型があるからこそ、新しいことができます。歌舞伎のお化粧法であったり、
技術がどんどんどん発達して、NTT様様です。NTTの技術があればこそ、この舞台は成立します。
ネット上での配信は?
川添(NTT):非常に難しいけれど重要な質問です。ビジネスと技術の二つの面から、価値ある超歌舞伎をどのように最適な形でお客様に見ていただくか、
劇場に入れる人数が限られていて、
5G実用化が超歌舞伎をどう盛り
目の前にあるように動画配信できるのか期待感をお聞かせください
川添(NTT):5Gのメリットは登り回
より臨場感高く感動深いものを作っていくことに貢献したいと思い
今後の予定は?
安孫子(松竹):今回、幕張メッセでやっていたものが劇場へ、
超歌舞伎は、VRと融合し、
外国のお客様、
外国のお客様へのPRの参考にさせていただければと思います。
獅童:歌舞伎という日本の伝統芸能とデジタルの融合が超歌舞伎のテーマ
稽古で苦労されたこと。
獅童:お稽古は、デジタルですから、ミクさんとのせりふのきっかけ、
通常の歌舞伎ですと女性の方は出ないので、
実験的であり
「あらしのよるに」は、南座が初演で、全国の劇場に再演していきました。
超歌舞伎にそういった希望はありますか?
獅童:南座は思い出がいっぱいあって、12月の顔見世です。
なんとしてでも皆様がよろこんでいただける芝居を、
いつ頃のことですか?
獅童:25、6歳の頃じゃないかな。加賀鳶という芝居で、鳶の一人でした。勢ぞろいの花道でみんなで渡り台詞。その一本だけで出番は10分くらい。その一役だけで
そうやって、どんどん國矢さんという、すてきな役者さんがいることを、これを機にもっともっと注目してくれたら、友達として僕はうれしいです。勘三郎さんのお兄さんから、中村座の試演会で、
ただ何回も言いますが、あおりは負けません。
南座の中高年のお客様に向けて、超歌舞伎のアピールをお願いします。
獅童:中高年の方も騒ぎたいのじゃないですか。
南座といえば、今から約10年前、岩松了さんの「羊と兵隊」
本当の歌舞伎の精神とは?
近年、歌舞伎座の再開場から、アニメ原作など歌舞伎が攻めの姿勢をみせています。
いよいよ実態のないVRの初音ミクさんが役者としてひと月の公演を南座でされます。
新しい時代の歌舞伎の定義、伝統とその継承について、改めて考えをお聞かせください。
安孫子(松竹):歌舞伎は400年の間に新作がつくられ、その中で良いものが古典として残り、ある作品は400年、ある作品は300年とずっと続いてきています。その時代時代に新しいことをしています。1600年代にお国が出雲大社の勧進で全国で念仏踊りしたのが歌舞伎の始まりですが、忠臣蔵や近松の心中ものなど、その時代の出来事を取り入れて、歌舞伎としてどう表現するかということで成長しました。歌舞伎は、権力に抵抗しながら、その時代にお客様が求めていた演劇を作り上げてきました。
「あらしのよるに」は、小学校の教科書に載っている狼とヤギのとても良い友情のお話です。その時代に生きている多くの方が共感されているものをどうやって舞台上で具現化していくかを常に考えております。その中で、ワンピースなどのいろんなアニメ原作の作品も作っていますが、今回のバーチャルの初音ミクさんの世界も一つの文化を作っています。
勘三郎さんもよく言っていましたが、籠釣瓶や藤娘の暗闇から急に明るくなるチョンパの演出は昔からあるように思われますが、電気が生まれた明治の演出です。常に時代の新しさを取り入れました。
超歌舞伎の成果は、今の技術と歌舞伎がドッキングしていい作品が作られ、再演されていった時になります。新しい作品への挑戦は並大抵のことではなく、みんなの力でこの作品がさらに再演されるように、そういう思いで作っています。続けていって、いい作品にしていく、この繰り返しです。
新しいものを取り入れて、新しい作品を作っていくのが本当の歌舞伎の精神だと思っています。
アジアツアーもする初音ミクさんとの共演で 海外公演への夢。
獅童:世界中で初音ミクさんは人気があります。去年の9月、七之助さんとパリで歌舞伎公演をやりましたが、パリでも初音ミクさんはとても人気がありました。パリに行きたいです。パリ。
南座を成功させないといけない。南座を成功させてパリ。(笑)
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