モテないし、ちょっと花魁になってみる
メイドさんになれば何もしなくてもモテモテだ
そんな風に考えていた時期が私にもありました。
それは気のせいでした。
メイドさんは永遠の17歳という言い伝えが秋葉原にはございますが、
このたび不肖、私も、あと1年で17歳(2周目)という節目を迎えました。
そんな私でも夢を見たいのですよ。見るのは自由です。
というわけで、訪れたのが浅草雷門近くにある変身スタジオの「七色」さんです。
古き良き江戸を受け継ぐ街「浅草」で、日本の伝統文化である「きもの」を身にまとい、
最高の一瞬を写真におさめてくれるそう。
日本の方のみならず外国からのお客様も変身写真を楽しまれていらっしゃいます。
「技術力と光、伝統美を味方につければ、もしかしたら私でも!?」
「きっとBeforeとAfterが極端であるほどハッタリが利くに違いない」
といった浅はかな思考の流れにより、七色花魁プランを選択。
そう、あの江戸吉原にいた花魁です。
(写真は奥浅草で毎年4月に開催されている花魁道中の様子です。)
せっかくなので、徹底しようと髷と打掛つきのプレミアムプランにしました。
それでは変身までの流れをご紹介させて頂きたいと思います。
お付き合いください。
ちなみに現在は吉原という住所地番はないのですね。
(古地図を持ってふらふらしてみた。)
まずは着物を選択。古典柄から「Kawaii」を強く意識したポップな柄まで。
外国の方はパステル系や水玉など可愛い色と柄を好まれ、
日本人は紅色や紫紺ベースに桜柄といったようなオーセンティックな柄を好まれるそう。
着物が決まったら髪型の改造開始。
私は典型的な「おかっぱ頭」なのですが、なんと地毛で髷を作っていただくことに。
見事な丸髷。サイドの部分を丁寧になでつけ形を作っていきます。
そして花魁の髪型といえば、ちょうちょみたいな後ろ髪の派手なアレンジ。伊達兵庫です。こちらはかつらです。
さらに豪華絢爛さを誇るべくまるでタラバガニのごとく、簪と笄(こうがい)とよばれる櫛状の髪飾りをぶっさします。
さらに銀でできたビラビラの飾りを髷のところにさくっ。
平行してメイクも進んでいきます。
いやーキレイに毛穴が埋まりました。まるで左官さんの職人芸かと。
目の際に紅をさし、まさかのつけまつげを重ね付け。
変わり果てた自分にびっくり。…なんということでしょう!
深夜アニメの観すぎで濁った眼に光が宿ったではありませんか。
ここまで徹底すると最早絵画です。
メイクと髪型の見本を見せて頂いたのですが、体験者の世代が幅広い。
下は小学生から上は80代まで。
一番多いのは30代〜40代の方で、非日常を味わいに体験を希望される方が多いそう。
髪型とメイクを整えたら、いよいよ着付け。
花魁というと、肩を大胆に露出した艶やかなイメージがありますが、
江戸時代の浮世絵では、肩をむき出しにする着方ってしてないんですよね。
というわけで、品よく肩だしは控えめに。
花魁用の帯を結びます。前結びなのが特徴です。
胸前から立派な柄の帯がどんと垂れ下がります。
古くは娘は後ろ結び、既婚の女性は前結びとする習わしだったそうですが、
動きにくいためにいつしか廃れ、遊女の世界では
「帯の豪華さを目立たせる」「一夜限りの妻ということで」「脱ぎやすい」などと
いった諸事情で前結びの習わしが残ったとのこと。
そして撮影。
圧倒的な光量。眩くて見えない(すでに糸目)。
「一度振り向けば城が傾き、再び振り向けば国が一つ傾く、そんな傾城傾国の美女にあちきはなりんす!」
心意気だけはごりっぱなのですが、カメラマンさんが指示されるポーズ指導にあわあわ。
視線はこっちで顔の角度はあっちで、てのむきは?????
とても残念です。全部の撮影が終わるころにようやく慣れてくるんですよね。
驚くほど豪華なセットで写真を撮るというのは緊張しますが、
着替えの際にはなんだか名残惜しくなってしまうものなのですね。
そんなこんなで撮れた写真。可愛いは作れる(確信)。
ここまでで所要時間2時間也。
そして、出来上がったのがこちらです。
非日常を満喫してしまいました。
この写真をQSLカードにして交信できたら送って、
「Oh! Japanese Kimono!」とか言われたいなと思います。
STUDIO 七色
受付時間:10:00〜19:00 | 最終受付:17:00
東京都台東区雷門2-17-8
http://nana-iro.tokyo/